林檎好きの戯言ログ

気まぐれでしかブログ書きません。しかし毎回長い。

妖精國ブリテン、キャメロット物語。

 

「頭オーロラ」ならぬ、「頭アヴァロン」状態、というのが最近の私である。

 

どうもこんにちは、こんばんは。

 

ここんとこラブライブ!シリーズに関する呟きが2割、ウマ娘のが1割、「アヴァロン・ル・フェ」のが8割以上になっていて、さすがの自分自身もそろそろアウェイ感を体感できている頃なのだが、まぁ、「『好き』に出会えた途端語り口が止まらなくなるのがオタクの性」ということで、私は普段通りよろしくやっているということさ☆

 

それはさておき、「アヴァロン・ル・フェ」についての文字アウトプットは実はこれで二回目のトライである。一回目のトライはいまだに落書きにとってあるのだけれども、久しぶりに読んでみて、「んーーーー、重い!なんならちょっとくどい!」となり、それを公開するのはまた今度にしようと決めたわけだ。

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上にあるスクショはあくまで一部抜粋なのだが、結局「アヴァロン・ル・フェ」を知らない人に紹介するにはまず背景知識から話さなければいけないし、それを簡略化するとしても微妙な結果しか残さない予感しかないから、「まぁ、おいおいね」と。なんなら実際に読んでほしいし実際に読んでもらった方が早い...というのは嘘です。FGOの仕様とストーリーのボリュームを考えるとどう足掻いても無理です。ある程度人理を救ったけれどまだ妖精國に辿り着いていないマスターでもない限り本当に無理です。でも読んでほしい、知ってほしいのは本当であり本望です。やはりアニメ化か小説化されるべきだと思うんだよなぁ.................(本気の切望)

 

 

それもさておき。

 

 

ほぼ全てのマスター(当社比)が口揃いして「心に傷が残された」と評するストーリー、「妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ〜星の生まれる刻〜」。妖精の国という世界でどこまでもファンタジックな雰囲気、その雰囲気に蓋をかけられたどこまでもおぞましい澱みと汚れ。

クリア当時は三日間ずっとそれに心が侵されていたから二週間ぐらいずっと魂が抜けた状態だったけれども、半年過ぎた今いろんなアウトプットの助力もあって、ようやくここまであのストーリーが好きな原因が言えるようになった気がする。何故いまだにところどころ泣いてしまうのは未だにわからないままなのだけれども。

 

 

誇り高き悪の女王-偉大なる救世主-が描いた絵本ーーその絵本にある世界は、最初から破滅しか待ち受けていなかった。

迫害される予言の子ーー心から世界の全てを嫌悪していて、それでも自分でもよくわからない理由で最期まで走り切った。

身勝手になることが最初から決められ、それでしか生きられない住人たちーー数多な悲劇はそこから生み出され、やがて破滅を招いた。

醜いもの。おぞましいもの。心を抉るもの。それらを見せられ、なお問いをかけられる。「私の国は美しいでしょうか。夢のような世界なのでしょうか」と。不思議なことに、「醜いに決まってる」と言い切れない。

 

偉大なる(元)救世主を推していることもあり、依怙贔屓をしていて当たり前の立場にいるけれども、それを取り除いた上に答えようとしても、私の口から「あなたの國は醜いよ」という言葉だけは出てこない。

 

たぶんだけど、世界は醜いけど、物語自体は美しい。

悪性を抗う誰か。思いやりができる誰か。約束を守るために頑張る誰か。弱いと思い知らされても立ち上がる誰か。感謝を忘れない誰か。澱みの中に輝く、たった1割の「本物」ーー偶然にその世界に漂流してしまい、それでもそういう芸術品のために留まり、最後に世界と共に滅ぼされた国家大臣の気持ちがそれだったら、彼に裏切られた女王がそれでも彼を評価したことも頷けられなくはない。

 

ぶっちゃけると、妖精國ブリテンの住人である妖精を現実世界に生きる人間-私たち-に取り替えても、あの物語に一切の違和感が生まれないはず。なんならもっとエグくなる。妖精なんかよりも、人間の方が遥かに知恵を持ち、敵とみなした相手を翻弄する方法なぞいくらでも思いつくーーこの説が提唱された瞬間*1、「あぁ、そういうことか」と理解してしまった。

 

 

自分たちの生きる世界とそんなに変わらないから、私は「アヴァロン・ル・フェ」が好きなんだ。

 

欺瞞と憎悪と嫉妬と嘲笑と嘘と絶望。毎日が辛く、毎日が苦しい。しかし誰もが心の底では「助けて欲しい」と願う、そんなどうしようもない世界。

 

それでも世界には、「本物」の存在が許されるーーそんな希望を抱くことが許されている。そういう希望を抱えながら走り出すことが許されている。

 

そう思うと、思わず言葉を溢してしまう。「この世界は美しい」と。

 

 

 

 

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このセリフは、バレンタインイベントのモルガン個別ストーリーの最後に来た言葉。

 

「うん、そうだね」、と、つい答えてしまう。

 

『でも、ここで並んでみせる。
この玉座を護り続けた無慈悲な女王ではなく。

偉大な、尊敬されるべき救世主。
その人生に報いるために。』

 

予言の子が女王の残した玉座の前に、そう宣言する風景に胸がぎゅっと来たと同じように、

自分の国を失った女王に語り掛けられたことに、心が打たれる。傷が抉られる。

 

 

たぶんもう、一生、キャメロット物語を、妖精國ブリテンを忘れない。忘れられない。だってーー

 

あの物語は、本当に美しかったから。

 

【FINE】